修了式【校長講話】要旨
- 公開日
- 2021/03/24
- 更新日
- 2021/03/24
校長メッセージ
修了式のお話をするにあたって、1年間を振り返ってみたいと思います。2月27日に当時の安倍晋三首相は新型コロナ感染症対策として、3月2日から春休みに入るまで臨時休業にするよう国民に要請しました。13日には卒業式を実施しましたが、予行演習もそこそこに本番を迎えました。
そして、入学式。体育館の窓全開で行いましたね。そして、臨時休業が2週間単位でじわじわと伸ばされていきました。その間に、課題(宿題)の配布や教科書の配布のために登校しましたね。それぞれの場所で距離を取って並んだこと、すなわちソーシャルディスタンスを始めて取ったことを覚えていますか。登校日が設定されて、出席番号で分けての分散登校が始まりました。そして、25日には卒業した3年生の授業が開始されました。
6月1日の令和2年度の始業式。どのような形で行ったのか、覚えていますか?5月の終わりに新しいクラスが個々に知らされて、午前には各学年の1・2・3組が、午後からは4・5・6組に分けて、始業式を行いました。計4回の始業式をやったのは校長先生も初めての経験でした。そして、午前と午後に分けての授業。初めて尽くしの1年の始まりでした。1年生のみなさんが行くはずの一泊移住も5月に予定していましたから、次年度に繰り越しになりました。そこからは、土曜授業が10回。金曜日も6時間授業。結構ハードでした。1学期が終わったのは、8月7日でしたね。よく、みんな頑張ってくれました。
短い夏休みも終わって、2学期になりました。やっと、ペースもつかめるようになりましたね。9月25日には保護者観覧のない無観客での体育大会。延期なっていた修学旅行も行き先を変更して実施できました。10月30日の文化発表会。この辺りは記憶に新しいと思います。これらの出来事は、最近のこととはとても思えず、はるか昔にあったことのような気がしてなりません。
さて、この激動の令和2年度が終わります。君たちはこの後、担任の先生から「修了証書」を受け取ります。あとで確認をして欲しいのですが、書かれてある文字に注目してください。「しゅうりょうのしゅうの字」は「終わる」ではなく修理と書く「修める」と書きます。つまり1年間に君たちが学習しなければならない授業の内容を学びきりました、これを修めたという訳です。
ところで、実際のところその学年で学習したことは、君たちの頭の中にすべて入っているのでしょうか?全部とは言わないまでも80%くらいはどうでしょう?なかなかそうはいきませんね。前の学年に戻って、復習するのは言うのは簡単ですが実はとても大変なことなのです。2年生のみなさんは3年生に進級して、いよいよ受験を見据える進路の学年となります。であるならば、ぐずぐずはしていられません。ぜひとも、この春休みに1年生の復習に手を付けてください。それは、1年生のみなさんにも同じことが言えるはずです。
2年生のみなさんには、1年生のときに私から話をする場面で「正しく努力すること」の大切さを語ったと思います。よく、スポーツ界で記録を塗り替えた人が「努力は裏切らない」とインタビュー答える場面を見ます。しかしそれは、正しく、言い換えれば科学的に努力するならば結果がついてくる、ということなのです。やみくもに、根性論で何とかなるということは、ほとんどないということを、声を大にして伝えておきたいと思います。勉強の場合は、先生方を頼ることです。なにしろ、教えることに関してはプロなのですから。
最後にコロナの話をしないで終わる訳にはいきません。ワクチン接種が始まりました。完璧ではありませんが、副反応も想定の範囲内です。スピーディーには進んでおらず、全員が接種するまではまだ時間がかかりそうです。接種がいきわたれば、今回の新型コロナウィルス感染症(正式名称COVID−19 コビット19)に人類は打ち克ちます。
しかし、それは季節性インフルエンザと同列になるというだけのことであり、例年日本でも季節性インフルエンザで3000人強の方がお亡くなりになっている現実がある訳ですから、我々は新しい感染症と付き合っていかなければならない運命なのです。
この季節性のインフルエンザで言えば、本年度において感染者数は1000人を超えたところです。通常ではこの時期には、100万人の人が感染しているわけですから、なんと1000分の1低さです。こうなった理由の一つには、手洗い・マスク着用・ソーシャルディスタンスがあげられるようです。今後ともこの「新しい日常」、(いまや普通になりましたが)を続けていくことが、とても重要なことのようです。まだまだ辛抱の時期が続きますが、手洗い・マスク着用・ソーシャルディスタンスさえ守れば、必要以上に怖れることはありません。
中庭の桜も満開を迎えようとしています。さあ、春がやってきました。希望をもって次のステージに向かいましょう。4月8日に元気で会えることを楽しみにしています。