学校日記

2学期終業式【校長講話】

公開日
2021/12/24
更新日
2021/12/24

校長メッセージ

 2学期の終業式に当たり、校長先生からお話をします。本題に入る前に、去る12月10日に2年生男子生徒が、ご高齢の方が路上で倒れて困っておられたところ、介抱し救急車を呼んだということがありました。その方は検査の結果、幸いなことに何ごともなく、後日学校の方にお礼に見えられました。ほっこりするいい話ですね。

さて今日は、「習慣化」することについてお話をしたいと思います。

 古代ギリシャの哲学者にアリストテレスというひとがいます。ソクラテス、プラトン、アリストテレスというギリシャ哲学の流れがあります。話は最初から脱線してしまいますが、この3人はそれぞれに師弟関係にあたります。それと、この場合のギリシャ哲学というのは、「学問そのもの」ととらえてもらっていいと思います。このアリストテレスは社会科の授業で習った「アレクサンドロス大王」の先生に当たります。
 さて、本題に戻りますがこのアリストテレスが述べた言葉に「繰り返し行われることが我々の本質である。さすれば卓越するということは、行動ではなく、習慣に現れるものである。」というものがあるそうです。

 アリストテレスは、自らを良くするには「行動や態度を『習慣化』することで身に付く」と言いたかったようです。一つの行動を身に付けるには「習慣化」すること(繰り返すこと)が大切であるということです。その『習慣化』を身につければ、幸福な生活を送ることができると考えたのです。
 君たちも朝起きた時と夜寝る前に、1日2回歯を磨くことを習慣にしていますよね。エッしてないのですか?それでも、朝起きるか、朝食後に一日1回でも歯を磨きますよね?「歯が健康である」ということはとても大事なことですよ。それが切実になるのは校長先生くらいの歳になってからかもしれませんが。(また、脱線してしまいました。)多くの人が、歯を磨くことが習慣化されているのであればわかってくれるでしょうが、「さぁ、やろう」と特別な気持ちを抱かずに、自然に、当たり前に歯磨きをしていますよね。もっと言えば、歯を磨かないと「気持ち悪い」となりませんか?
 別の例をあげましょう。スポーツ選手が、一流であればあるほど、毎日の決まった時間にスポーツジムに通って、ストレッチやトレーニングを行うことを習慣化している選手がたくさんいます。ある人はこれを「継続は力なり」と表現します。「習うより慣れろ」とも言われます。先日、ある雑誌にアメリカ大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が帰国して、日々なにをいるかという記事が載っていました。大谷選手は、ほとんどテレビなどのマスコミ(オファーはたくさんあるそうですが)に出演せず、ひたすら自宅でマシンを使って筋肉トレーニングをやっているそうです。そして、1週間に1度以上は車で50分の所にあるアスリート専門のトレーニングジムに通っているとのこと。彼にはオンオフの別はないようです。
 物事を習慣化する期間は、その物事によって違うそうです。ある研究では、「勉強すること(記憶したとか、理解したこととは別)」、「日記をつけること」や「読書をすること」には約1ヵ月かかり、「運動すること」、「早起き」などは約3ヵ月かかるとというデータがあるそうです。もちろん、個人差があると思いますが、「三日坊主」では何も身にはつかないことは本当のようです。
 例えば、漢字が苦手な人は、寝る前に漢字2つを5回ずつノートに書くことを1カ月続けませんか?あるいは家に帰ってゲームする時間を割いて、30分間「読書」をしませんか?まずは、これを1ヵ月続けてみませんか?ひょっとすると、文章の意味を深く読み取ることができ、本を読むことが好きになって時間を忘れて読みふけるようになるかもしれません。
 スポーツに関して言えば、毎日お風呂に入る前にバットの素振り(テニスやバドミントン) 100 回行うことを習慣化するのもいいでしょう。ほかのスポーツでも同じです。 3カ月は「少し長いなぁ」と思うかもしれませんが、チャレンジしてみてください。
さあ、この冬休みを活かしてみてはどうですか?何か目標を見つける。そして、そのために逆算して小さなことから継続してみる。習慣化することが成功の近道だと思ってまずは始めてみましょう。

 最後になります。新型コロナウイルスのオミクロン株が不気味です。外に遊びに行くなとは言いません。しかしながら、ニュースなどを見ながら状況判断して、人の多く出るところには極力出かけないとか、対策は考えてください。今日はクリスマスイブです。それなりに楽しんでください。
以上です。