学校日記

始業式【校長講話】

公開日
2021/08/25
更新日
2021/08/25

校長メッセージ

 おはようございます。8月3日の全校登校日以来ですが、元気に夏休みは過ごすことができたでしょうか?12日あたりから、天候が不順で雨ばかりでしたが、ちょっとこんな夏休みは記憶にありません。
 さて、1学期の終業式での、お話を覚えてくれているでしょうか?3つ話をしましたね。一つ目はオリンピックの話。オリンピックは終わり、パラリンピックが始まりました。時間をみつけて、見て欲しいと思います。二つ目は熱中症とコロナ感染症の話でした。雨ばかりで熱中症はあまり心配はいりませんでしたが、コロナ感染症はますます、広まっています。このお話は後でします。そして、三つ目には「シンプルに夏休みには勉強しましょう。塾での学習時間や宿題以外に1時間勉強をしましょう。1・2年生のみなさんは1学期の復習をしましょう。3年生のみなさんは1年生や2年生の時の復習をやりましょう。夏休みに少しでも復習をやっておくと、後で楽ですよ」という話をしました。宿題は当然のことですが、復習はやることができましたか?できたなら、よかったです。できなかった人、とりわけ3年生のみなさんは、今日からすぐに1・2年生の時の復習を始めましょう。「善は急げ」です。
 さて、話題はやはりコロナ感染症の話となります。8月12日〜18日の1週間に感染が確認された20歳未満は2万2960人。第4波で最多だった5月13日〜19日の5347人の4倍超にもなっています。これまでは無症状か軽症だった君たちの年代にも、重症患者が出ています。あなたがたの中にも、ワクチン接種券が届いた人があると聞いています。当然のこととして、ワクチンを接種する、しないは本人の自由です。君たちの場合はお父さんやお母さんの保護者の承諾はいるわけです。しかしここでよく考えてほしいのは、SNSなどで発信されているフェイク情報に惑わされないことです。人はどうしても、自分の知りたい情報ばかり、逆に言えば知りたくない情報あるいは信じたくない情報は無視する傾向があります。これを心理学用語で「確証バイアス」と言います。
 国立感染症研究所長は「以前より子どもが感染しやすくなっているのは明らかだ。インフルエンザのように、子どもが感染の中心にならないか状況を見る必要がある」と危機感をしめす談話を発表しています。これまでは、家庭での保護者である親から子どもへの感染が主だったが、7月以降は、学習塾や部活動などでもクラスター(集団感染)があいついで発生してきているのが、これまでと大きく違うところです。現在、福井県を中心に、全国高校総体(インターハイ)でも実施されていますが、運動部員の感染で68校が出場を辞退したそうです。選手のみなさんにとっては辛い話ですね。
 高校野球でも、報道で知っての通り、宮崎商業高校は35人中13人がPCR検査で陽性。東北学院高校は1人がPCR検査で陽性でありながら辞退。「出場することで誰が感染したのか特定される恐れがある。生徒の将来に影響を及ぼす可能性がある」と東北学院高校の校長が辛そうに記者会見で語っていました。このことで君たちにお願いがあります。それは、東北学院高校では、感染者を特定されないように最大限の努力を払っているわけです。いろいろなうわさやデマが飛び交う時代ですからね。ところが、感染したあるいは濃厚接触者になった本人がSNSで、そのことをタイムラインに流してしまうということがありました。まったく、なにをしていることかわかりません。ぜひとも、そういうことをしないようにしてください。また、SNSといえば、たとえそれが事実であろうと、あなた自身が確信していようとも拡散しないでください。なぜなら、その多くは後々よく調べてみると、うわさ話かフェイク(ニュース)だからです。たとえ、善意であっても、このことをみんなに知らせる必要は全く必要ありません。余計な心配を増幅することにしかならないからです。これから次々とコロナで休む人が増えます。それは、かなり高い確率で断言できることです。それは、あなた自身かもしれないのですから。
 年代別の人口10万人あたり感染者数は10代で920人。40代50代に追いついた恰好です。これまでは、君たちの年代は無症状がほとんどで、家庭で親やおじいちゃん、おばあちゃんにうつしてしまわないように注意してくださいと言ってきましたが、局面が変わりました。君たちも感染したら、重症化するリスクが高まり、家庭での感染をますます引き起こす危険性を持ち始めました。それだけ、「デルタ型」の感染力は強いわけです。
 ずうっとずうっと、こんな話ばかりしてきて、いい加減気がめいりますが、2学期には全学年とも泊行事があります。これを実施するには、今こそ万全のコロナ対策をしなければならない時です。面白くない、いやもっと言えば辛い中学校生活を送らせて申し訳ないですが、「命あっての物種」という言葉もあります。たいへん感染しやすい状況になっているということを自覚して、2学期の学校生活をスタートさせてください。
それと雨が続いたために、身体がそれに慣れてしまったかもしれませんが、明日から35度を超える猛暑日の日が続くと天気予報はいっています。熱中症にも気をつけてください。
以上です。