大阪市立長池小学校

2024/11/21 19:04 更新

田辺大根を育てよう

1.準備〜土づくり・畑づくり〜
田辺大根を育てるには、まずそのための
畑・土が必要です。田辺大根の栽培は、
毎年6年生によるこうした土づくり、畑
づくりから始まるのです。


6年生による農園の整備・うねづくり

2.準備〜土づくりの苦労〜
長池小学校の農園の土はこのように大変
肥沃な黒い土です。腐葉土や肥料など、
長年の土づくりの中でできあがった財産、
です。これからも大切にしていきたい
ですね。

農園の黒い土

3.田辺大根の種を植える9月初めまで、つ
まり1学期の間は、育てる練習として枝豆
を栽培しています。毎年持って帰り、家庭
での夕食のおかずとなっています。


枝豆収穫
大ちゃん飾り罫

4.これが田辺大根の種です。こんな小さ
な種が、12月にはあのぷくっとした大根
になるなんて、不思議です。


田辺大根の種

5.9月のはじめ、一桁の日にちの時期に
種を植えます。このように、指で土に穴
をあけ、そこに先ほどの種を一粒ずつ入
れます。長池小の子どもたちは、種植え
の段階では写真のように5つ植えていま
す。

種植えの穴

6.全員種を植え終わったら、この写真の
ように不織布をかけます。これは、鳥よ
け、保湿効果、細菌感染、害虫予防など
様々な意味合いがあります。この丁寧さ
は長池小の田辺大根ならではです。

不織布
大ちゃん飾り罫

7.1週間ほどすると、もうこの写真のよう
に大根は目を出し、双葉になっています。
そこで、折れかけているものや弱ってい
るものを間引き、残りの元気な大根に栄
養がよくいきわたるようにします。



間引き

8.そして、雨水などで流されてしまいが
ちな土を、まだかわいらしい大根の茎が
折れてしまわないように、ギュッと寄せ
る「土寄せ」をします。



土寄せ

9.さらに、芽が出て畝の空いているとこ
ろがよくわかるため、いわゆる補完的に、
もしも残した大根が枯れてしまい、育て
る大根がなくなってしまったということ
にならないよう、この時点でさらに種を
まいておきます。「追い種」と呼んでい
ます。

追い種
大ちゃん飾り罫

10.約2週間経ちました。大根はいわゆる
苗のような大きさになっています。ここで
さらに間引きをし、3本ほどにしぼります。

間引き2

11.そして肥料を追加します。「追肥」と
呼んでいます。この肥料は、鶏糞や油かす
など、天然のものを使用しています。化学
肥料は一切使用していません。

追肥

12.そして、やはり大根をしっかり支える
土寄せはかかせません。雨の降った日な
など、土が流れていないか点検しては、
この土寄せをマメに行います。

土寄せ2
大ちゃん飾り罫

13.約3週間経ちました。大根はこんなに
大きくなっています。葉は長さ30cm以上に
達し、葉っぱの幅も10cmにもなっています。



大根成長3週

14.このころ注意が必要なのが、ムシです。
特に「シンクイムシ」という、その名の通り
"芯を食う"ムシにやられると、一気に大根は
やられてしまいます。
正式にはハイマダラノメイガと言います。

シンクイムシ2

15.ムシはそのほか、青虫やアブラムシにも
注意が必要です。
この頃、大根は間引きをしていよいよ2本に
絞ります。間引いた大根は結構もう形になっ
ていて、食べられます。

間引き3
大ちゃん飾り罫

16.約1ヶ月経ちました。大根はもう子ども
たちの膝頭を超える大きさにまで成長してい
ます。そして、ひげの少ないきれいな葉は、
田辺大根の大きな特徴です。

大根成長4週

17.いましたいました。やはりムシが。この
ように、虫には敏感になっておかないとい
けません。こうして子どもたちもムシに触
れ、だんだんと慣れていきます。

子どもムシ発見

18.まだ間引いていなかった人は、2本に絞り
他を間引きます。もうひょろっとしていながら
も、立派に大根ですよね。

間引き4
大ちゃん飾り罫

1ヶ月と3週です。大根はもうこんなに葉を
広げ、大きくなりました。このころから、い
よいよ「自分の大根」とする最後の1本にし
ぼります。栄養をその1本に集中させ、しっ
かりと太らせるのです。

大根成長1ヶ月3週間

これが最後の一本にすべく、間引いた大根で
す。間引いた分であるにもかかわらず、もう
かなり太さのある大根です。十分大根として
調理できそうですよね。


間引き1本しぼり

収穫まであと一か月になりました。最後の追肥をします。大根はこれから栄養を吸収してどんどん大きくなります。水やりは少しずつひかえていきます。表面が乾燥したらあ げましょう。

三回目の追肥
大ちゃんかざり

しっかりと土寄せをした人は、手が真っ黒に。
なります。手を見ればどれだけ頑張ったかが
よく分かります。手をかければかけた分だけ
結果がでます。

手の汚れ

週に1回のふれあいタイムの時間だけでは、
水やりや虫取りは十分ではありません。毎朝
水やりの当番の学年の人や6年生が、自分の
班の様子を見に来ています。毎日のお世話を
忘れないように頑張っています。

朝の様子

田辺大根の育てていく中で、害虫と同じように
厄介なのは病気です。今回も白さび病と思われ
る葉の病気がでました。農薬は使わないので、
とにかく早く見つけて、すぐ取り除くしかあり
ません。

白さび病
大ちゃんかざり

収穫まであと2週間ほどになると一段と大き
くなってきます。間引きをしてなかった大根
を抜くと立派な田辺大根になっていました。
あとも少し、お世話をがんばります。この時
期に班で何本育っているか数えておきます。

最後の間引き

いよいよ収穫が来週にせまりました。自分が抜
くマイ大根に目印としてスズランテープを巻き
つけます。マイ大根の育ちが悪いと思った人は、
班長や先生と相談して予備の大根にするかどう
か決めます。

スズランテープ

「ナッケ田辺大根まつり」前日の最後のお世話
です。抜いてどんな大きさか見てみたいですが、
抜いてしまうと元にもどりませんから我慢です。
明日が楽しみです。

前日
大ちゃんかざり

「ナッケ田辺大根まつり」のお味噌汁をつくる
ために、前日にスズランテープを巻いていない
大根を70〜80本程度抜きます。PTAの役員
の方々に、この大根を洗って準備していただき
ます。

味噌汁の大根

PTAスポットスタッフや役員の方々が家庭科室で
「ナッケ田辺大根まつり」のお味噌汁を作って
いただきます。おいしいお味噌汁ありがとうご
ざいます。

味噌汁準備

いよいよ収穫の日がやってきました。全体集会は、
児童会の子どもたちが中心となって計画・運営をし
ましす。「田辺の大ちゃん」の歌を、作曲者の福本
さんにピアノ演奏をしていただきながら練習をして
きたダンスを全員で踊ったりします。

大根まつり
大ちゃんかざり

9月に種をまいてから、みんなで育ててきた田辺大根
を抜く時がきました。みんなワクワクドキドキの様子
で農園に入ってきました。班長の合図で班のみんなが
いっせいに抜きました。大きい小さいなど不ぞろいな
のが田辺大根の特徴なので、「わー、大きい!」や
「かわいい」などいろいろな声が聞かれました。

収穫

今年も中庭で、大きな鍋で大量のみそ汁をPTAの方々、
スポットスタッフの方々が作ってくださいました。
前日に冷たい水で大根を洗ったり、切ったりして
準備をして下さいました。来賓や保護者の方々も
一緒にわいわいとみそ汁を食べました。あったか
いお味噌汁はとってもおいしかったです。

味噌汁