先生たちが自由になれば、子どもの学びは変化する
- 公開日
- 2024/07/13
- 更新日
- 2024/07/13
お知らせ
?令和6年7月13日(土)週末コラム
本校と学校改革の伴走をしていただいている「先生の幸せ研究所」の代表である澤田真由美さんのインタビュー記事より、
改革を進めるときに欠かせないのが、「組織には見えやすい部分と見えにくい部分の両方がある」と理解することです。見えやすい部分とは、制度や時間割、環境設定などです。見えにくい部分は、教職員それぞれの思い込みや組織風土、個人のモチベーションなどです。他の学校が改革に成功した事例があると、同じ取り組みをそのまま導入しがちですが、それでは上手くいきません。組織ごとに目に見えにくい部分の課題が違うからです。
私たちコンサルタントは、組織ごとの課題をメタ認知して、プロジェクトの実行を進めるペースメーカーとして関わったり、壁打ち相手になったりすることもあります。組織にいる立場では言いにくいことも、外部の人間であれば「やってみましょう」と言える部分もあります。そんな風に、組織開発を進めていくための程よいプレッシャーを与えることが役割だと思っています。
学校教育では、探究的な学びやプロジェクト学習が重要だと言われていますが、学校内で先生がクリエイティビティを発揮しにくい状況になっているという相談がとても多いです。それと同時に、これまで聞いてきた先生たちの話からは、「もっと自由にやりたい」と思っている方が多いことにも気づきました。
先生たちが「本当にやりたい」と思っていることを学校の中で実現できれば、子どもたちの学びは変化していくと思っています。実際に、教職員間で体験した話し合いやプロジェクトの進め方を、教室内で子どもたちを対象にやってみた先生もいました。すると、子どもたちからはどんどんアイデアが出てきたそうです。
先生たちには、学校の中で自由と可能性を感じてほしいと思っています。私は、それを実現するための手段として、学校コンサルティングや講演活動を行っています。まずは先生たち同士が何でも言える関係でわくわくと学校をつくっていくこと。その変化を、子どもたちの学びの変革につなげていきたいと思っています。
長原小学校の改革には、この「先生の幸せ研究所」のみなさんとの学びが大きく反映しています。澤田さんのおっしゃる通り、「先生たち同士が何でも言える関係でわくわくと学校をつくること」これこそが、本校のめざす学校の一丁目一番地です。「やらねばならない研究からやりたい研究へ」もまさに、先生の自由を尊重する学びの改革です。
「大人が変われば、子どもは変わる」
子どもたちにとっていきいきできる環境は、まずは大人がつくるのです。