先生がおすすめする本
- 公開日
- 2020/05/14
- 更新日
- 2020/05/14
お知らせ
休校措置が続く中、登校日に図書券が配布されました。これを持って本を買いに行こうということもできにくいのかもしれませんが、忘れないうちに、失くさないうちに、必ず本を自分で選んで、買って読んでほしいと思います。どんな本でも、必ずなにかしら「学び」や「気づき」があります。「本を読む時間なんかない」と言いう人にも、宿題するなど何かまとまったことをするには短い細切れの時間がありますね。そんな時間が読書のチャンスです。
では、本の紹介です。
仲野徹『(あまり)病気をしない暮らし』(晶文社)
大阪大学大学院の病理学の先生の本です。「パンデミック」の中で、さまざまな医学情報が飛び交います。玉石混交(貴重なのから胡散臭いものまで様々)の情報を正しく判断するリテラシーを得る意味で、「病気っていったい何だろう」的な知識を身につけることは大事じゃいかなと思います。そんな視点で「おすすめする」1冊です。
で、今流行している新型コロナウィルス。やつらは生物とは言えないけれど、ヒトに寄生して大増殖する「遺伝子」です。
リチャード・ドーキンス『利己的な遺伝子』
ウィルスはいったい何をしたいのか、もっと言えば生物とは何者なんだろうかという、生物学の根幹について書かれた本です。簡単な本ではありません。でも根気強く丁寧に読めば、中学生でも読了できると思います。
「PCR」という言葉をほぼ毎日耳にします。DNAを大量に増やす技術ですが、これまでは生物学を勉強した人以外は知らないような専門用語でした。今ほど医学や生物学の専門用語が飛び交うことはかつてなかったように思います。現代の生物学の理解には、物理学の知識が欠かせません。そこで、物理学の根幹について書かれた本。
リチャード・P・ファインマン『光と物質の不思議な理論ー私の量子電磁力学』(岩波書店)
直進、反射、屈折のような光の性質を物理学の超基本法則から説明されています。この世界を説明するための根源的な理論を扱った本です。内容は大学で学ぶ量子力学という理論そのものなので、やはり根気強く丁寧に読む必要がありますが、光が「なぜ」直進するのかを「説明」できちゃうと、科学の見方が一気に変わります。
長くなりましたが、後の2冊は理系を志す人には今でなくてもいいから将来的に読んでおいて欲しいなと思います。
3年 理科 安東 宏