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歌唱部会の実践(5)

(4)成果と今後の課題
【1】成 果
ア、歌詞の内容をイメージしたり、表現の工夫を共有したりするために、視覚化を図った。その結果、学習への興味・関心を高めるとともに、児童の表現の幅が広がった。
イ、主体的な音楽活動を促すために、ペアやグループなど、学習形態の工夫を行った。お互いに聴きあったり、アドバイスをしたりする活動は、楽しんで歌うことの支えとなった。
ウ、音楽集会を通して全校児童で歌うことで、歌声に対する意識が高まり、楽しんで音楽活動をする児童が増えた。
  
【2】今後の課題
ア、音楽に対する思考を深めることができるような学習活動を工夫する。
イ、楽曲分析の仕方や曲想表現を高めるための指揮法についての研修を深める。
ウ、児童の歌う意欲や伝えたい思いを喚起できるような魅力的な楽曲を開拓する。

歌唱部会の実践(4)

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(3)〔視点2〕について
(1)全校で歌う楽しさを養うための工夫(音楽集会)
実践例 8 教材「ほら、つながった」「ハンドサイン」「ぼくらのエコー」 全学年
○1学期末(7月上旬)に全校音楽集会を実施した。集会委員会の児童が、1〜4年生の各クラスに、朝の時間を使って、あいさつソング「ほら、つながった」の振り付けを伝える活動を行ったり、当日に歌う2曲を給食の時間に全校放送で流したりして、学校全体で音楽集会を盛り上げる工夫を行った。

★全体的に、どの学年も無理なく、計画的に進行することができた。あいさつソングの振り付けは予想していたより高学年は恥ずかしがらずに取り組んでいた。
 当日のあいさつソングは全学年で楽しく歌い、表現することができた。また、そのあとに取り組んだハンドサインによる発声練習では、4~6年生が協力してハーモニーをつくり、低学年のお手本となった。最後に、NHKコンクールの課題曲を全学年で歌うことで一体感を生み出すことができた。


実践例 9 教材「さがそう地球の宝物」「ありがとうの花」ほか 全学年
○全校で共通の音楽体験をすることで、音楽の楽しさや感動を味わい、音楽活動の幅を広げるようにした。
○「今月の歌」を毎月一曲決め、朝の会や終わりの会など各学級の実態に合わせて、毎日歌うようにした。「今月の歌」は行事や季節と関連させ、より歌の雰囲気が感じられるようにした。
○音楽集会毎にテーマを決め、集会で紹介し、わかりやすい掲示物にして各学級に配布した。

例)第一回目のテーマ:姿勢 掲示物:ピノキオ(頭頂部を引っ張られているように高い位置に保つ)とウルトラマン(胸を張り、腕は体側)
○「幸せのリズム」では、間奏でボディパーカッションを取り入れ、拍の共有をより感じられるようにした。
○5・6年生は主旋律に十分に馴染んでから、アルトパートにもチャレンジした。
○学年を越えて、感動を共有するために学年発表の場を設けた。各学年の素晴らしい発表を聴くことで、お互いによい刺激となった。

★各学年の実態に応じて、楽しみながら歌ったり、発表に向けて一体となって練習に取り組んだりする姿が見られた。月に一回であるが、歌声を合わせる喜びを感じて、毎月楽しみにしながら「今月の歌」に取り組む姿が見られた。


実践例 10 教材「グッデー・グッバイ 」「ありがとうの花」ほか 全学年
○学期ごとの音楽集会や、「歌声交流会」、「春音〜届け私たちのメッセージ」で1年から6年までの互いの演奏を聴き合い、高学年の美しい演奏を聴いて憧れをもったり、また、低学年のかわいい演奏を聴いて懐かしく感じたりしながら、学校全体として、響きの統一を図るようにした。 
○5・6年が出演した音楽交流会では、曲のイメージや歌詞の表す意味を、テンポや強弱、バランスを工夫することにより、楽譜をどう再現していけばよいかという表現方法と指揮に合わせることの大切さを学ぶことができるようにした。

★音楽交流会では、曲想表現の楽しさや多くの人に伝える喜び、全力で表現することの感動を味わった。また、他校の演奏を聴くことで、表現の多様性やそれぞれの表現のよさに気づくことができた。 
★11月に、札幌交響楽団が本校に来校し、数々の名曲を聴かせてくださった。「おもちゃのシンフォニー」で子どもたちがオーケストラと一緒に演奏したり、ハンガリー舞曲第5番を指揮させていただけたりと夢のようなひと時であった。子どもたちの感想には、「最初の音が鳴った瞬間、からだが宙に浮いた感じがしました」「ぞくぞくの連続でした」「もっと聴いていたいと思いました」「わたしも指揮がしたかったです」など、すばらしい演奏に直に触れた喜びに溢れていた。

歌唱部会の実践(3)

(3)主体的に音楽活動に取り組む授業づくり
実践例 5 教材「南風にのって」 5学年
○歌唱の基本を身に付けるために以下の活動を行ってきた。
【1】正しい姿勢を保つ。⇒脱力し、足のつま先に重心をかける。
(ハイドンの「驚愕」シンフォニーを使って)
【2】腹式呼吸を行う。⇒まず、お腹に手を当てて、お腹がぺしゃんこになるまで息をはく。(♪スー)
【3】正しい口形で、唇を柔らかく動かす。(♪「アエイウエオアオ」「カケキクケコカコ」)
【4】共鳴させる。(♪「アー」♪「アーエーイーオーウー」 ♪下降音階による練習)
【5】発声練習を行う。(相互評価)( ♪お腹の体操 ♪ブンブンブン〔下降音階による練習〕)

☆聴くポイントをはっきりとさせる。
1.姿勢(足のつま先に重心をかけ、脱力する。)
2.呼吸(おなかに空気を入れる。)
3.口形(あくびの「あ」、口はたてにあける。 前歯が4本見える口。)
4.発声(ミッキーの響のある声、低い音もやわらかく。)
5.共鳴(まゆを上げて目はぱっちり、お花のにおいをかぐいいお顔。)

【6】ハーモニーの心地よい響きを味わう。( ♪きらきら星 ♪ハローハロー)

○1時間の学習で、子どもたちが今までに学んだことを生かすようにした。グループ練習の際に「指示役」「指揮者役」「オルガン役」を中心に行い、自分たちの力で課題が達成できるようにと考えた。

指示役
・正しい音程で歌えているか
・言葉が生かせているか
・フレージングが適切か
を聴き、グループのメンバーに伝え、できるように練習の指示を出す。

指揮者役
指揮をして拍をはっきりとさせたり、大切な言葉(歌詞)を伝えたり、ブレスの位置を表したりする。

オルガン役
・伴奏する。
・メロディーを弾く。
・フレーズの最初の音を出す。
・伴奏ソフトを操作する。

指導者は「指示役」「指揮者役」「オルガン役」の活動が適切なものかを見守り、支援したり助言したりする必要がある。

★音楽の授業で特に大切にしていることは、「子どもたちが自分たちで学習をすすめていく」という学習活動である。そのためには、子どもたちが「姿勢」「呼吸」「口形」「発声」「共鳴」という歌唱の基本を知っておく必要があり、子どもたちが相互に見合い、評価したことを言葉で伝えるようにしたことで、児童の励みとなった。

実践例 6 教材「地球星歌」「この星に生まれて」「いのちの歌」6学年 
○学習の導入で、過去の6年生が合唱している映像を見て響きのある歌声のイメージを持たせるようにした。発声練習については、2年生頃から継続して実施してきており、音の取りにくい児童は音のとりやすい児童の横に座るなど、座席を自分たちで選択させるようにしている。そうすることで、お互いに助け合いながら学習を進めることができるようにした。
○みんなのお手本として、表情豊かに歌える子を児童間で指名するようにした。手本になった子どもたちは「マスター」に認定し学習発表会の時には、最前列に並ぶことができるようにした。そうすることで、歌うことへの意欲を高めるようにした。また、歌うことが苦手な児童もみんなで助ける雰囲気を作った。ひな壇に並ぶときにも自分たちで配置を考えるようにし、安心して歌うことができるようにした。

★6年生の児童には、歌唱指導を5年間継続して行ってきた。児童にとって最後の学習発表会は、これまで学習してきた成果を発表する絶好の機会となった。5年間継続して指導してきたことで、歌声づくりには、全学年での積み重ねが大切だと感じた。そして何よりも一人一人の歌声を認め合う雰囲気を作ることが、安心して歌うために一番必要なことだと感じた。今後も、表情豊かに伸び伸びと歌うことができる環境づくりに努めていきたい。


実践例 7 教材「つばさをください」「気球にのってどこまでも」「星の世界」6学年
○和音の響きをつくるための基礎的・基本的な歌唱法について指導し、発音や発声、旋律の動きに気をつけて歌うことができるようにした。
○学習の導入で、児童の好きな歌を「マ」「ラ」「リ」「ル」「ロ」で歌い、美しい響きを実感できるようにした。
○ICT機器を活用し、自分たちの歌声を録音して聴き比べたり、旋律をリコーダーで演奏したりして、美しい和音の響きをつかむようにした。
○模範演奏を聴き、曲に対するイメージをお互いに伝え合い共有することで、歌詞の思いや曲想を感じ取ることができるようにした。

★聴き比べの活動では、出だしがピッタリ合わないことや音程、声質がそろっていないことなど、多くの児童が自分たちの課題に気づくことができた。
★音の響きを児童にどうやって感じさせるかが大きな課題であった。風船に向かって声を出すと、中の空気がびりびりと震えるように自分自身の体に音が響く感じを児童にもっと体感させたい。

歌唱部会の実践(1)

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[視点1]
 基礎的・基本的な能力を着実に育てながら、児童の主体的な音楽活動を促す授業づくり
(1)旋律の特徴を生かした歌い方の工夫
 実践例 1 教材「あの雲のように」「帰り道」3学年
○「おなかの体操」などを取り入れ、姿勢や呼吸の確認をしながら、発声練習を行い無理なく自然な声を出すことを意識できるようにした。
○授業の導入では、本時の学習と関連づけることができるように、曲の山を意識ながら「あの雲のように」を歌った。
○曲の山を含む「この星がうまれ この国に生まれ この町で育ち そして出会えた」の部分のイメージ画像を作成したり、動作化したりすることで歌詞の内容から様子を思い浮かべることができるようにした。
○旋律の動きに着目し、曲の山に向かってどのように強弱をつけて歌えばいいか全体で考えた。その際に、全体で共有できるようにどのように強弱をつけたのか大きさの異なる風船の掲示物を使って、視覚化した。共有した曲想表現の工夫は、必ず歌うことで確認するようにした。

★ 歌詞の内容をイメージするためにさまざまなしかけを行ったり、歌い方の工夫(強
弱)を風船で視覚化したりして歌で再現するという活動は、歌唱表現に対して児童が思考を深める効果的な手立てとなった。また、みんなで曲想表現の工夫を行ったことで、歌唱に対する児童の意欲が高まった。


実践例 2 教材「とどけよう このゆめを」 3学年
○授業の初めに、発声練習として、「おなかの体操」「ハローハロー」などを取り入れ、発声の基本が身に付くように指導した。
○既習曲を歌う際には、「あの雲のように」と「たいようのサンバ」の対照的な2曲を取り上げ、歌い方を変えることができるようにした。「あの雲のように」は半音ずつ上げ、響きのある声で歌いやすいようにした。
○「とどけようこのゆめを」では、歌詞と旋律の両面から表現を工夫して歌うことができるように、歌詞から前半と後半の曲のイメージを考え、次に楽譜からも旋律の特徴に気づくことができるようにした。
○旋律の特徴を見つける際には、旋律線を色ペンでなぞって確認したり、対照的な歌い方を体験させ、どちらが曲想にふさわしいか比較をしたりした。また、見つけた特徴に合うようにグループで振り付けを考えたり、伴奏を聴いたりして、より旋律の特徴の変化を感じ取ることができるようにした。

★発声練習等を継続して指導してきたことで、歌唱表現の幅が広がった。
★「あの雲のように」のように、響きのある声が自然と出やすい曲を歌うことで、自分たちの歌声に自信をもつことができた。
★旋律の特徴を体で表現したり、旋律の特徴と合わない歌い方をして聴き比べたりしたことは、3年生の児童にとってはとてもわかりやすく、最後まで意欲をもって取り組むことができた。

歌唱部会の実践(2)

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(2)旋律の重なりを感じながら歌うための工夫
実践例 3 教材「君をのせて」 4学年
○「めざせ!歌声名人」のカードを使い、姿勢・口の開け方・呼吸・やわらかい声・表情に気をつけて歌うことができるように指導した。また、一人で歌う場面をつくり、自信をもって歌うことができるようにした。
○「君をのせて」は、主旋律の上にリズムの違う副次的旋律が重なる部分があり、音程の取りにくい児童も友だちの声が聴きやすいという特徴がある。そこで、この楽曲の中の高い声を重ねる部分を中心に二部合唱に取り組んだ。
○副次的旋律の音程をしっかりととり、美しいハーモニーをつくりあげるために、
【1】楽譜から音程の高低を示しながら歌う。
【2】2人組で聴きあいをする。(一人対一人)などの手立てを行った。特に2人組の活動では、お互いに助け合って活動できるように支援した。

★「めざせ!歌声名人」のカードを継続的に使用することで、歌唱に必要な基礎的・基本的な技能が身に付いてきた。
★2人組の活動は、音楽に関して意欲の低い児童にとって有効な手立てとなった。助け合い支え合って活動することで、音楽活動への関心・意欲を高めることができた。

実践例 4 教材「もみじ」「ぼくらのエコー」4学年 「Wish」6学年
○高い声、低い声のどちらも無理のない響きのある声で歌うことや、歌詞や旋律の特徴にふさわしい表現を理解できるようにするために以下の点を中心に指導してきた。
【1】ペア学習を取り入れ、発声の基本を確認し合う。
【2】教師の模範歌唱で音取りをしたり、響きのある声であいさつしたりすることで、やわらかく響きのある声づくりを目指す。
【3】一人ずつの声を指導者がしっかりと聴き、個々の歌声について評価と課題を明確にすることで、歌うことへの意欲を高める。
【4】学年にあったメッセージ性の高い曲を常時活動で歌う。

★専科として、系統的・継続的に指導することで、基本的な歌声の出し方やよい声のイメージが定着してきた。今後も、さまざまな楽曲を通して、子どもが自ら考えて表現の幅を広げることができるような授業改善を行う。また、学習の成果が発表できる場を多く設け、お互いに認め合える活動を行ってきたい。
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