大阪市立北稜中学校

第77回大阪市中学校生徒理科研究発表会〈プレゼンの部〉<2> 和歌山県 湯浅層での化石調査

公開日
2025/09/13
更新日
2025/09/13

学校日記

続いて2本目を紹介します。

こんな発表でした
サイエンス部の生徒が、和歌山県有田郡広川町の白木海岸に分布する湯浅層(白亜紀前期)で行った野外調査を報告しました。生徒は10月・12月・3月・6月の計4回現地に赴き、植物化石や二枚貝巻貝などを採集してクリーニングとコーティングを行い、標本のラベリングまで丁寧に仕上げました。判別では、植物化石を擦って残渣を確かめる方法や、貝殻に薄い酸を垂らして反応を見る方法を用いました。
採集結果を踏まえ、生徒は当時の環境を汽水域と考え、陸上植生の形成、沈降や海面上昇による環境変化、貝類の定着と埋没、隆起による現在の海岸の成立へと続く流れを説明しました。生徒は昨年の発表内容を発展させて調査を重ね、将来的に脊椎動物化石の発見も目指したいと述べました。最後に、化石の同定を指導してくださった和歌山県立自然博物館・小原正顕 学芸課長と、採集をご支援くださった大阪市立城東中学校・安東宏 先生への感謝を伝えました。

感想
生徒が現地観察とデータを結びつけ、標本の扱いや安全にも配慮しながら、環境の移り変わりをわかりやすく語れた点がすばらしいと思いました。次回は簡単な地層断面図位置図の作成、季節を変えた繰り返し調査、博物館標本との比較などを加えると、結論の説得力が一段と高まると思いました。

キーワード: 北稜中学校/理科研究/湯浅層/白木海岸/和歌山県/化石/植物化石/二枚貝/巻貝/白亜紀前期/フィールドワーク/探究学習

※掲載している写真はすべて学校備品のカメラで撮影し、教員用PCに有線で取り込んだ上で、安全に管理された環境からホームページにアップロードしています。